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ダークツーリズムで悲しい歴史から多くを学ぶ旅へ

  • 2016/07/31
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  • 八神千鈴
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負の歴史を巡る旅

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普通は明るい雰囲気を演出する観光地ですが、戦争や災害などの悲しい歴史をあえて隠さないところもあります。このような「負の遺産」の観光資源化をダークツーリズムといいます。
文章や写真でしか知らない悲しみの現場を実際に見れば、歴史の重みや生々しさをより深く理解できるでしょう。悲しい記憶を風化させないことが、供養や復興にもつながります。
海外では、重大な事故があったウクライナのチェルノブイリ原発関連施設や、911テロの犠牲になったアメリカのグラウンド・ゼロなどが有名です。
日本にもダークツーリズムの観光地は多くあります。その中から3つをご紹介します。

 

奇跡的に焼け残った原爆ドーム

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日本は現在、世界で唯一の被爆国です。第二次世界大戦で、アメリカ軍により広島県と長崎県に原子力爆弾を投下されました。広島県の原爆ドームは、このとき奇跡的に焼け残った建物です。被爆当時は土木関連の行政事務所で、館内の人々はすべて亡くなったと考えられています。

ドームは広島平和記念公園にあり、同じ敷地内の広島平和記念資料館で原爆の恐ろしさや被爆した人々の苦しみを学べます。
オバマ大統領が現職のアメリカ大統領として初めて広島平和記念公園を訪れ、献花と演説を行ったことは記憶に新しいでしょう。
世界遺産にも登録されている原爆ドームは、日本のダークツーリズムの代表格といえます。

 

戦死した女学生を慰霊するひめゆりの塔

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沖縄県は第二次世界大戦で最も激戦だったといわれる上陸戦で、多くの一般人も命を奪われました。
陸軍病院に看護要員として派遣された女学生部隊・ひめゆり学徒隊もこのときの犠牲者です。地下壕に避難していた女生徒たちは次々と手榴弾や銃の攻撃で亡くなり、終戦時まで生き延びたひめゆり学徒隊は240名中わずか14名でした。
この女学生たちの慰霊碑がひめゆりの塔です。そばに地下壕の遺骨を集めた納骨堂も建てられており、併設のひめゆり平和祈念資料館では生存者の手記などが見られます。
10代の少女たちの悲惨な体験には胸が痛みますが、これを風化させないことが供養にもつながるのです。

 

ハンセン病患者の差別を伝える全生園

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ダークツーリズムは戦争関連の観光地だけではありません。ハンセン病患者の療養施設である東京都の全生園は、差別を受けたハンセン病患者の受難の歴史を伝えています。

かつて「らい病」と呼ばれたハンセン病は、らい菌の感染で感覚の麻痺などが出る病気で、現在は治療法が確立されています。感染力は非常に弱いですが、すぐにうつるという誤解が社会に蔓延し、患者たちは強制的に隔離されました。
全生園もそんな隔離施設のひとつだった歴史があり、現在もハンセン病患者の治療を行っています。敷地内には国立ハンセン病資料館があり、ハンセン病患者への差別や隔離施設内での生活ぶりが解説されています。
差別の歴史をひも解くことで、人権とは何かを改めて考えさせられる施設です。

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八神千鈴
八神千鈴
編集プロダクション、出版社の編集者を経てフリーライター。現在は歴史系記事をメインに執筆。それ以前はアニメ、コスメ、エンタメ、占いなどのメディアに携わってきました。歴史はわかりづらいと思っている方にもわかりやすく、歴史のおもしろさをお伝えしたいです。
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