腸内フローラ検査キット「ビフィチェック」で腸内検査を体験

  • 2016/08/27
  • ヘルスケア
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  • 検査キット評論家  小長谷直登(こながやなおと)
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世の中にある様々な検査キットを実際に使ってみて、その使い勝手をレポートする検査キット体験ブログである。私は30代の男性で、私は子供の頃から便秘になりやすく、お腹が張りやすい体質が悩みでもある。それによって人よりトイレの回数が多いことも悩んでいる。

今回の検査で、私の長年の悩みの原因がわかることを期待しつつ、検査キットを使って、素人ながらその使い勝手をレポ―トしたいと思う。

今回検査に使うのはビフィチェックという手軽に検査できる検査キットを使う。amazonで12,980円で購入できる。他のサイトでも販売状況を調べてみたが、どこのサイトも同じ価格で販売されていた。 割引や特典などはないようだ。

 

まず、購入前に思ったことがある。それは商品写真や説明が少なく、正直「よくわからない」ということだ。商品写真も一枚だけで、説明も少ない。「腸内フローラを検査できる商品」ということはわかるのだが、この検査で何がわかるのかがかわらない。

私の悩みであるお腹の張りの原因がわかるのかが一番知りたいのだが、それがわからない。また、どういう検査方法でどういった根拠に基づいて検査結果が出ているかもわからない。検査は完全にお任せするとしても、そういったことは購入前に把握しておきたかった。

また、説明を充実させることで、腸内フローラへの興味と理解が深まるのに、これは勿体ない。 購入前から不満だらけだが、amazonで購入して2日後に到着。

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和紙のような加工がしてあり手触りは優しい感じ。腸内フローラと何か関係があるのだろうか、箱の形状も複雑な折り方がしてあって面白い。パッケージの中には検査手順が書いてある。便は小豆大の大きさを採取して付属のプラスチック容器に入れて返送するだけとのことで簡単そうだ。裏面には腸内細菌の説明がある。

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パッケージ裏面から引用
私たちの腸内には100兆個もの最近が棲んでいて日々活動しています。 善玉菌は、免疫機能を活性化するとともに腸の運動を促し、悪玉菌の増殖を抑えてくれます。 一方、悪玉菌は腸内でさまざまな有害物質を作り出し、カラダの老化を早めるものもいます。 「ビフィチェック」は、善玉菌を代表とするビフィズス菌と悪玉菌を代表とするクロストリジウム属菌の比率を測ることによって、便で自分の腸内フローラを調べることができる郵送検査キットです。 自分の身体を知り、腸内環境を整えて健康的な生活を送っていただきたいと願っています。

善玉菌と悪玉菌は一般的にも聞いたことがあるのだが、どうしてそれが我々人間の体に影響があるのかそういったことも知りたくなり調べた。

 

 

腸内フローラは腸内の花畑

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フローラとは細菌叢のことで、花畑をイメージするとわかりやすい。花畑が一面に所せましと花が咲いているように腸内の壁に一面と腸内細菌が棲んでいるという。このような叢(くさむら)の状態を腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)と言い、別名で腸内フローラと言う。

パッケージの説明でもあったとおり、腸内には100兆個の腸内細菌が所せましと並んでいる。腸内に定着できる腸内細菌の座席数に限りがあって、善玉菌と悪玉菌が常に決まった数の座席を取り合い戦っている。写真の花畑のように一面にビフィズスや乳酸菌といった善玉菌を敷き詰めていることが理想と言える。

「椅子取りゲーム」を想像するとわかりやすい。空席がなければヨーグルトを食べても善玉菌が着席できず、そのまま排出されてしまう。そのため毎日少量でもヨーグルトを食べることで空席に善玉菌を着席させることができるという理屈である。

悪玉菌の中にも悪玉菌を排除する菌もいるようで、全ての悪玉菌が悪さをするわけではないということが最近の研究でわかっている。とはいえ、悪玉菌が増え続けると長期的には大腸がんや炎症性腸疾患(IBD)、過敏性腸症候群(IBS)といった重大な病気になるリスクが高まるので注意が必要だ。

悪玉菌の代表格クロストリジウム属菌とは

クロストリジウム属菌とは、一体何だろうか。調べてみると人間を含め動物の腸や土壌の中に存在している菌だということがわかった。クロストリジウム属には・ウエルシュ菌・ボツリヌス菌・クロストリジウム・ディフィシル・クロストリジウム・テタニ(破傷風菌)という菌の名前を聞いただけで悪い菌であることが想像できる。

これらの菌は毒素を持っているため、人体に悪影響を及ぼすと言われている。この検査では、クロストリジウム属菌と善玉菌の数を測ることで腸内環境の良し悪しを把握できる。

ビフィチェックの中身

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中身はこの通り。

・ビフィチェック検査依頼書
・採便キット(便を採取するためのスプーン付とプラスチック容器)
・採便シート(便が便器の中に落ちないようにするためのシート)
・チャック付きビニールシート(プラスチック容器を入れるためのもの)
・返送用封筒(切手不要)

 

生活環境に関するアンケート項目

まずは、検査依頼書にチェックを付けていった結果、このような結果になった。

野菜や果物を意識して食べるようにしていますか
■はい □いいえ肉より魚を食べることが多いですか
□はい ■いいえ
※本当はどちらとも言えない。野菜はよく食べるが、積極的に魚はほとんど食べていない。ヨーグルトや納豆などの醗酵食品を2日に1回以上摂っていますか
■はい □いいえキノコ類・海藻類・根菜類などを2日1回以上摂っていますか
■はい □いいえ洋食より和食を食べることが多いですか
■はい □いいえお酒を飲まない日を、週に2日以上設けていますか
■はい □いいえタバコが吸っていますか
□はい ■いいえ寝つきが悪い、寝不足ぎみと感じますか
□はい ■いいえイライラやストレス解消法を持っていますか
□はい ■いいえ定期的に体を動かしていますか
□はい ■いいえここ2~3年で体重の増加が5kg以上ありますか
□はい■いいえ普段のお腹の調子はいかがですか
■快調 □便秘・下痢いいえ便の色はどちらの色に近いですか
■黄土色 □こげ茶色
※本当は毎日色が違うくらい安定しない。便の臭いはどうですか
■弱い □強い
※正直強いのは弱いのかよくわからない。便が便器の底に沈むことが多いですか
□はい ■いいえ
※本当は毎日違って、浮くときもあれば沈むときもある。どちらが多いとも言えない気がする。

毎日状態が変わるため、はっきりと答えられない部分もある。検査自体は便のみを検査するため、アンケートの回答で検査結果が変わることはないだろう。恐らくデータ収集目的のアンケートなので深く考えず気楽に答えれば問題ない。

 

 

便の採取

採便シートを便器の上に敷き、その上から便をすれば便が便器の底に落ちることなく採取できる。 しかし、採便シートが水に弱いため数分しか持たない。私は、モタモタしている間に採便シートが底に沈んで使い物にならなくなってしまった。

そこで急遽、便器に対し通常とは反対に座る方法を思い出し実践した。実際の写真は見られないが便器の手前側に便をすることで解決した。 便を採取するのは、付属のスプーンで採取する。

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スプーンの先端で少し採取して、プラスチック容器に入れる。

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容器に便を入れたら蓋をして、茶色いチャック付きビニールシートに入れる。

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容器に入っているとはいえ、真夏だと検査結果に影響が出ないか心配になるが、今は3月のためそのまま近くのポストに投函した。

 

 

検査結果が到着

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結果がちょうど3週間後に届いたが、3週間はとても長く感じる。実際、検便をした翌々日には腸内環境が変化したのか便秘気味になっていたからだ。

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こちらが検査結果の中身。

・今回の検査の挨拶状
・腸内フローラ検査測定結果を示す用紙
・腸内細菌に関するノウハウが書かれた冊子
・同社の商品紹介

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検査結果は、ビフィスコア199ポイントでビフィズス菌がとても多いという結果になった。腸内フローラは正常なようだ。しかし、私のお腹が張りやすい体質は一体なんなのだろうか。そういったことは個別の説明は一切ない。

また、この199ポイントが他人と比べて多いのか少ないのか自分がどの位置にいるのかとても気になる。例えば被験者の中で過去最高のビフィスコアが500ポイントだとわかれば、もっと努力しようという気になる。より楽しく健康になるためには他人との比較や競争が必要だと感じる。

 

 

腸内細菌に関するノウハウ冊子

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同封の冊子に腸内細菌に関するノウハウが書かれている。

 

乳酸菌や醗酵食品などの食事を摂ること

ヨーグルトや醗酵食品、オリゴ糖などの食物繊維を取ることをおすすめするそうだ。私は以前から、毎日ヨーグルトを食べていて、体の調子が良い気がしていた。それからは気分で異なるヨーグルトを試している。

よく食べるヨーグルトが明治のブルガリアヨーグルト(特定保健用食品)、雪印メグミルクのナチュレ恵(特定保健用食品)、グリコのビフィックス(機能性表示食品)の3つと納豆を週2回くらい食べる。

喫煙、飲酒、夜更かしなどを控えて生活習慣を正すこと

喫煙、過度な飲酒、睡眠不足が腸内環境に影響するそうだ。 私は喫煙をしないし飲酒も付き合い程度だ。たまに週末は夜更かしをして体内時計が乱れるときがある。

精神的ストレスを溜めないこと

ストレスも腸内環境に影響するため、お風呂にゆっくり浸かったり、自分なりのストレス解消法を持つことが大切なようだ。 ストレスは度々感じるが大抵のことは寝ると忘れてしまっている。どちらかと言えば私はストレスが溜まりにくいと思う。

適度な運動

適度な運動や良い姿勢で生活することで腸内環境に良い影響があるそうだ。 この時、運動という運動はほとんどしていない。日常の中で息が上がるのは通勤時の自転車くらいだ。 私のように、普段運動をしなくても食事に気を遣っていれば、199ポイントは比較的簡単に取れそうなだと感じた。

ビフィズス菌が少ないと、便秘になりやすいのはもちろん、美容の大敵である吹き出物や肌荒れ、肥満などになったり免疫力が低下することで風邪を引きやすくなったり、口臭や体臭が臭くなる学術報告がある。体調不良を感じたら腸内フローラを気にした方がいいかもしれない。

 

 

ビフィチェックの評価

腸内フローラを検査すること自体が人生で初めてだったので自分の体を知るいい機会になった。こういった手軽にできる商品が増えてくることを期待したい。

 

良いと感じた部分

話題の腸内フローラ検査を自宅で手軽にできる商品を作ったことには感謝を申し上げたい。この商品をきっかけに、さらに腸内フローラに関心を持つ人も増えることだろう。

商品デザインも検査キットに有りがちな、ダサい、怖い、痛いといったイメージを連想させるものではなく、優しさや親しみやすさを感じさせてくれる。

実質的に日本で初めての腸内フローラ検査キットの割に、パッケージや説明書自体の完成度は高い。

良くないと感じた部分

1つめも不満点としては購入前に商品の説明が不足していたことだ。どんな検査方法でどんなことがわかるのかといった重要な部分の説明が足りない。まだまだ使っている人が少ない商品のためレビューも少なく不安が多かった。

2つ目の改善希望点としては検査結果の通知が遅いことだ。腸内フローラは日々刻々と変化している。すぐに結果がわかればすぐ対策ができるのだが、どうしても3週間後に結果を知るのでは対策が遅くなってしまう。

検査をする数週間前から食生活を記録しておけば、結果が届き次第、食生活の効果測定ができるのだが、面倒くさがり屋な私はそこまでする気は起きない。それに食生活だけでなく外部からのストレスなど自分ではコントロールできない要因もある。そこで、少しでも結果を早く届けるために、WEBサイトやメールで結果が確認できると嬉しい。

3つ目の改善点としては、WEB上で前回の結果と比較したり、他人と比較したい。他人との比較ができれば、より楽しみながら腸内フローラを改善していく努力ができるだろう。

今回最も残念なことは、一番知りたかったお腹の張りの原因がなんなのかわからなかったことだ。私は小学生の頃からお腹は張りやすい。それが体質だから仕方がないと言えばそれまでだが、12,980円も取るならそういった個別の悩みに対してアドバイスが欲しかった。

厳しい言い方になるが、腸内細菌の数を知るだけなら価値はない。 適度な運動やストレスを溜めないこと、乳酸菌飲料が大切といった常識的なことは誰にでもわかる。それよりも知りたいのは自分の体質にはどんな種類の乳酸菌が適しているのか、どんなヨーグルトが相性がいいのか、など具体的なことまでわからないと価値がない。

この商品の裏面には「自分の身体を知り、腸内環境を整えて健康的な生活を送っていただきたいと願っています。」と書いてある。この会社が本当にそう願っているなら、もっと説明しなければならないことがあるだろうし、もっと腸内環境に興味を持ってもらうための努力をするべきだと感じた。

 

総合評価

このようなことを考えると、12,980円では高いと言わざるを得ない。この12,980円を健康のために使おうと思えば、もっと有効的なことに使える。コストなどメーカー側の諸事情は抜きにして、私にとっての適正価格は3,000円程度だと感じた。

腸内フローラは今ブームが来ようとしている。このビフィチェックはそういったブームの一旦を担う可能性もある商品なので完成度を高めて欲しい。また、このビフィチェック以外腸内フローラの検査キットが存在しないため、他社でも商品化をして競争してもらいたい。

腸内フローラ検査キットはまだまだ発展途上だ。しかし、腸内フローラが私たちの身体に与える影響は大きい。今後、様々な腸内フローラ検査キットが発売されることを願うばかりだ。

パッケージデザイン:★★★☆☆
商品説明:★★☆☆☆
絶対的価値:★☆☆☆☆
価格:★★☆☆☆
リピートの可能性:★☆☆☆☆
他人におすすめする可能性:★☆☆☆☆

この記事の作者

検査キット評論家  小長谷直登(こながやなおと)
検査キット評論家  小長谷直登(こながやなおと)
1984年神奈川県足柄上郡松田町生まれ。 仕事をきっかけに検査キットの可能性に興味を持つ。検査キットで救われる命があることを知り、検査キットの情報を正しく伝えるためにYAZIUPを通じて検査キットの情報を発信している。血液型は未だ不明。血液を想像したり見たりすると気持ち悪くなる体質ながら検査キットと格闘している。筋トレ、卓球、登山、カメラが趣味。
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