頑張り過ぎて疲れたビジネスマンに捧げる、中国の名著『菜根譚』の名言3選

  • 2016/07/31
  • ビジネス
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  • 八神千鈴
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肩肘張らない生き方は心を楽にしてくれる

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『菜根譚』は処世術を説いた中国の書物で、14~17世紀に栄えた明の時代の後期に書かれたと考えられています。作者の洪自誠は詳しい経歴がわかっていませんが、宗教の研究に熱心だったと伝わり、菜根譚にも思想家・孔子の教えである儒教が影響を与えています。

しかし、内容は決して堅苦しくありません。タイトルの菜根譚には「硬くて筋が多い根の部分を噛みしめてこそ、本当の味わいがわかる」という意味が込められており、コミュニケーションやライフスタイルに欲とか見栄を持ち込まない、ナチュラルな生き方が一番いいとわかりやすく説明しています。ゆるい生き方のすすめといえるでしょう。

ビジネスマンに野望や向上心は大切ですが、自分を叱咤して頑張り続けていると疲れてしまうこともありますよね。そんなときに心をほっとさせてくれる、菜根譚のゆるくてナチュラルな名言を3つご紹介します。

 

花は半分開いたところを見て、酒はほろ酔い程度に飲む ここに大きなよさがある

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人はどうしても満開の花を好みますし、酒を飲めるときは浴びるように飲んでしまいがちです。しかし、花も酒も限界になればあとは終わりを待つばかり。それよりも、「この先」がある半開やほろ酔いの状態を楽しむほうが余裕も趣もあります。
ビジネスにおいても成功のイメージは大切ですが、いつもうまくいくわけではありません。そのとき、満開にならなかったことを悔やむよりも、半分開いた部分を評価するほうが次への活力につながるでしょう。
MAXばかり見ていると、ほどほどを楽しむ余裕は生まれないものです。

 

いい家がないのではない、心が安らかではないのだ お金が足りないのではない、心が足りないのだ

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どんなに出世して大金を稼いでも、満足できない人は少なくありません。人の欲は限りがないので、「もっとほしい」、「もっと得られるはず」と思ってしまうのです。
いつまでも満足できないのでは、心は死ぬまで不幸です。しかし、放っておけば限りがないのですから、自分で律するしかないでしょう。むしろ自分から「このラインで幸せ」と線引きできれば、はたから見て貧乏でも幸せに生きられます。
上を目指すことに疲れたら、本当に自分の現状は満たされないものなのか見返してみてください。

 

他人の小さな失敗を責めない、他人の隠し事をあばかない、他人の昔の悪事を気にしない

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他人とのコミュニケーションは豊かな人生にもビジネスの成功にも必須ですが、なかなか難しい課題でもあります。
周りが自分に合わせるべきだと考えていると当然ながら孤立しますから、自分を周りに合わせる必要がありますが、そのときに大切なのが上記の3点。

目の前にいる相手をありのままに受け入れることで、誰に対してもフィルターのない平等な態度が取れるのです。
マイナス面のない人などいないのですから、おおらかに構えましょう。

名言の引用元:菜根譚

この記事の作者

八神千鈴
八神千鈴
編集プロダクション、出版社の編集者を経てフリーライター。現在は歴史系記事をメインに執筆。それ以前はアニメ、コスメ、エンタメ、占いなどのメディアに携わってきました。歴史はわかりづらいと思っている方にもわかりやすく、歴史のおもしろさをお伝えしたいです。
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