待望のマザーズ先物取引スタート! 新たな投資先としての魅力はいかに

  • 2016/07/10
  • ビジネス
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  • のりき 夢丸
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やっとこれで空売りできる?

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7月19日から東証マザーズ指数を対象にした先物「東証マザーズ指数先物」の取引がスタートする。
マザーズといえば、年明けから幾多の大相場を見せてくれたあの「ウン倍大化け銘柄」たちがいることでも有名だが、全体としても日経平均やTOPIXとは異なる動きをすることがあり、「我が道を行く」個人投資家好みの市場である。
しかし、裏を返せば個人の買い余力以上には膨らまない市場であり、そしてときに見せる奈落の底まで突き落とされる暴落には全く無防備な「ゼロサムゲーム」の戦場でもあった。
そういう意味でも、プロの資金が流れ込み、個人も空売りができる環境が整って、今後市場がどう変化するかに注目が集まっている。

 

 

マザーズ市場の本当の姿を知っておこう

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先物の対象になるマザーズ指数は、その構成に大きな偏りがある。
つまりより時価総額の大きな企業をより大きな比率で組み入れているため、指数を観察しても、具体的には「今日のマザーズ」全体の動きというより、「今日のそーせい」「今日のCYBERDYNE」といった動きになりやすい。
これは日経平均におけるファストリ、ファナックなどにも同様のことが言えるが、その度合いは日経平均よりさらに強い。
下落局面でリスク回避の先物売りをする際にも、それらをふまえて、本当に自分のもつマザーズ銘柄のヘッジになっているのか、考えていく必要がある。
また現在はマザーズ時価総額上位10社のうち7社の業種が医薬品つまりバイオベンチャー企業なので、バイオ隆盛の波がサーッと引くようなことがあったときに果たして市場はどうなの?という心配もある。

 

 

先物はどんなことに使えるの?

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まずマザーズの現物をずっと抱いて夢見る個人投資家たち。
この人たちは、先物を使うことで今までにできなかった空売りをはじめとするリスク管理ができるようになるだろう。
面白いのが「マザーズ市場と異なる動きをする投資対象と組み合わせて使う」方法。
JPX(日本取引所グループ)のサイトでも例としてご丁寧に、日経平均との値動きが異なるから、マザーズ先物が新たな投資手法となりませんか?という趣旨のグラフを掲載している。
要するに「日経平均が下がる場面でもマザーズが堅調な時期」「日経平均が強くてマザーズがサッパリの時期」どちらもあるから、それぞれの先物を同時に売り買いして、利益を増やすやり方だ。

 

 

まずは上場初日の様子を見よう

それ以外にも先物を用いた投資戦略はいくつかある。
しかし、まず個人投資家は先物上場初日の様子をよく見ることが肝心だ。
流動性などの面でマザーズ特有のリスク要因が現れることも十分考えられる。初日の取引が落ち着き、上下への荒い値動きを全て見切ってから参戦しても決して遅くはない。
使い方次第では、今後あなたの投資生活の強い味方になることだろう。

 
参考:【JPX共催】岡崎良介氏が語る「東証マザーズ指数先物」活用術

この記事の作者

のりき 夢丸
のりき 夢丸
馬と日本酒と時代劇をこよなく愛するフリーライター。 モットーは「人の行く裏に道あり花の山」。 最近はドローンに興味津々の毎日。 競馬血統ブログ「ほぼ毎週競馬ナビ」にて執筆中。
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